2007年09月20日

I believe and I'm sure .We can do someting for just Love & Peace.

cocco先月、沢山の本を買いました。
そのうちの1冊。

『想い事。』

毎日新聞上で1年間連載されていたCoccoのエッセイが単行本になり、8月15日発売となったものです。

すでにネット上で全部読んでいたのですが、心打たれるものがあって手元に置いておきたくなり購入しました。
Coccoが撮影した写真などにも興味がありましたし。


同世代で、同じ日本人であるけれど沖縄という場所で生まれ育った彼女と、神戸で生まれ育った私では感じることが全然違うんだなぁと・・・・。
ま、想いの違いは同じ土地でもあるんですけどね。

Coccoがミュージックステーションで歌い終わってそのまま沖縄に逃げ帰ったのは有名なお話。
痩せた体に、痩せた腕にイッパイの傷を持っているのも。
正直毛嫌いしてた部分は沢山ありました。

以前に気になりだしたキッカケはこのブログ内でも書きました。
彼女が取り組んだ『ごみゼロ大作戦』。


目を向けだしたきっかけは野外フェスですけどね。
活動休止してるはずの彼女が真っ赤なワンピでギターで歌ったとき、なんだか衝撃をうけたんです。
素直な人だなぁーって思いました。
彼女は感謝の言葉をずっと口にしていました。

歌手になるって、目立ちたいって人も沢山いて、そうじゃなくて歌手になってもチヤホヤされて気分よくなってる人って沢山いるんです。
それはそれで当たり前で、私だって踊ってヒューヒュー言われると気分いいし、悪い事だとは思いません。
でも、彼女は本当に純粋で歌が好きなんだろうなぁーと感じたんです。
私も歌う事が大好きなのでものすごく感動したんですよ。

彼女の書く文章は、媚びるわけではなく、自分で完結することなく、ただ現実と、それに対する想いがこもっています。

関連として、沖縄限定発売の新曲『ジュゴンの見える丘』が今日9月15日に発売されました。
この本の中にも「ジュゴンの見える丘」については書かれています。
本の中には『楽園』というタイトルで、2006年5月1日の毎日新聞、東京の朝刊にはこの本のタイトル『想い事』というタイトルで書かれています。

毎日新聞掲載分を引用します。



- 想い事 -

あまり知られていないが ジュゴンの見える丘という
美しい場所が沖縄には在る。

実際、ジュゴンを見たという そんな人には 会ったことがないけれど
それでも私は 歩く力を失くした時
何度かその丘に立って ジュゴンを待った。

普天間基地の移設に伴い 沿岸だろうと沖合だろうと
その丘の向こうに ヘリポートが建設されれば
私たちはまた一つ景色を失う。

そもそも度重なる環境破壊や 水質汚濁によって
ジュゴンが帰ってくることなど もう無いのだろうと
覚悟はできていたはずなのに
最後の細い祈りが 断たれた気がして、泣いた。
私は基地のない沖縄を知らない。
生まれる前から 基地はもうそこに在った。

人生において
あの人と出会っていなければ
私は今、 存在していなかっただろう という出会いは幾つかある。
その人が、その一人だった。
"愛してる"だけじゃ 届かない世界で
"愛すること"しか知らなかった あの頃の私に、
あの出会いは絶対だった。
父親の記憶が朧げなその人は
米国軍人と沖縄人との間に 生まれたアメラジアンだった。

沖縄の人は皆、やさしい。
大抵の人は口を揃えてそう言う。
懐が深く、慈悲深い、と。
ところが私はその人の側で 愛する沖縄が容赦無く
彼に過(か)す仕打ちを見てきた。
誤解を恐れずに言うなら 基地の存在を否定することは
彼の存在を否定することだった。
それでも米国軍人による犯罪や 事件は途絶えることが無く、
沖縄が傷付けられ 虐げられてきたことも 紛れも無い事実だ。

"YES"も"NO"も 私は掲げてこなかった。
こんなの戦時中で言うなら 間違いなく非国民だ。
でも、"YES"か"NO"かを 問われることは
残酷だという事を知ってほしい。
返還とは、次の移設の始まりで
基地受入れのバトンリレーは 終らない。
どこかでまた 戦いが始まるだけのことだ。

生まれて初めて 私は、はっきりと願った。
あの出会いを失くすとしても、
あの存在を 否定することになっても。
馬鹿みたいに叫びたかった。
例えばその全てをチャラにして
能天気に鼻歌なんか歌いながら
高い高いあの空の上から
ただ"I LOVE YOU"を 掲げて。
私達の美しい島を、
"基地の無い沖縄"を見てみたいと 初めて、願った。

じゃあ次は誰が背負うの?

自分の無責任な感情と あまりの無力さに
私は、声を上げて泣いた。

誰か助けてはくれまいか?

夢を見るにもほどがある。
私は馬鹿だ。
ぶっ殺してくれ。




今年になって、この「ジュゴンの見える丘」にジュゴンが現れました。

何かを手放さないと願う事もできないのでしょうか?
なんとも言えない現実に胸が詰まります。

↓の画像をクリックするとその時のニュースと、沖縄限定発売の新曲『ジュゴンの見える丘』のライブ映像が見られます。
是非見て下さい。

クリックして下さい。
posted by ケリイ at 00:00| Comment(8) | TrackBack(1) | ソーシャル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Coccoすごいね〜!
なんか、クミコも前は彼女に対してあんまりいいイメージはなかたんだけど、最近好きよ〜!
ジュゴンはきれいな海じゃないと泳げないもんね〜!
大好きで実は先月前鳥羽水族館に見に行ってきたよ〜!
Posted by Kumiko at 2007年09月20日 11:26
Coccoが生放送のMステに出てる時は
ハラハラします。
Posted by ほんたk at 2007年09月20日 13:18
Coccoってホント素直な人なんだね〜。
あの、語り口?方言喋り?もなんかいい〜

しかし、毎回ケリィのブログで勉強させて頂いてますw
12時が待ち遠しいさ〜

Posted by ヨシ at 2007年09月20日 13:36
きれいな海。

当たり前のことなのにね。

守れないなんて馬鹿げてるよね。
Posted by miyuki at 2007年09月20日 13:59
ゴミゼロ大作戦はテレビで見たよ。
自分でできることはゴミを減らすことと
資源の無駄遣いはしないこと・・
単純に動物がすごく好きだから、
ジュゴンを守ることに何かしたいわ
Posted by toki at 2007年09月20日 15:30
>kumiko
そう、Coccoって実は多才。
歌えて踊れて、絵も描けるし写真も撮れる。
英語も話せて行動力もある。
なにより凄いのはエラそぶらないところ。
協調性や順応性に欠けるのかもしれないけれど、見習うところが沢山あるね。

>ほんたK
確かに。
なんだかかわいそうになる。
野生動物を動物園に入れたみたいな・・・。

>ヨシ
ありがとう。
でも私が見たり聞いたりしたのを「聞いてー!」って書いてるだけなんだけどね。
毎日12時にアップできるように頑張るわ。。。。

>miyuki
そう、当たり前なのにね。
なんか切なくて泣けてくるね。
単純なのになんでこんなに難しいのか。
きれいな海を守るのと罪のない人を追いやる事は別のはずなのにね。

>tokiちゃん
そうなんだテレビでみたんや!
そうやね。自分だけしても・・・じゃなくて、せめて自分だけでもって思う事が大事やね。
シンプルな事をもっと簡単にできるようなフットワークの軽さが私にも必要やわ。
危機感っていうは無知では得れないから「知る」っていうのも大事やね。
Posted by ケリイ at 2007年09月20日 16:04
ゴミゼロはほんま大事〜!
って、私は小さいことやけど
愛犬を散歩させてる公園のゴミ拾いしてます。
きっかけは愛犬が子犬のころに
タバコの吸い殻を食べてしまったこと。
非常に個人的な理由で始めたけど
公園を管理するおじさんとか
同じ愛犬家の人とかと仲良くなれたのは良かったなあ。
その一方で
「あ、拾ってくれはんのやったら捨てとこ。よろしく!」みたいな輩がいるのは許せません。
Posted by イバユ at 2007年09月21日 18:17
>イバユさん
許せない〜!!
私もタバコポイポイ捨てる人大嫌い!!
カーペッってする人もイヤ!!
恥ずかしいって気がつかないのかな??
ねー。
本当にねー。
Posted by ケリイ at 2007年09月26日 15:58
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