2010年06月01日

『ぼくの小鳥ちゃん』

小鳥ちゃん


相変わらずDVDと本は毎日欠かしません。
今、また続けて何冊か江國香織を読んでいます。

その中で、小説−というより絵本に近い『ぼくの小鳥ちゃん』

雪の朝に、「ぼく」の部屋にまよいこんできた小鳥ちゃん。そしてときどき遊びにくるぼくのガールフレンド。
この3人(2人+1羽)のほんわかとしたお話し。

一見かわいい話しなのですが、江國香織特有の切ない現実を感じてクラクラしてしまいます。
そして読み終えた後にある「あとがき」がまたもう一度読んでみようかという気にさせてくれます。

読む予定の人はここからは本を読んでから読んでください−

子供が読むにもOKなステキな挿絵のある簡単な本です。
でも、かわいい話しだった−という気持ちではいられない後味です。
微妙な三角関係。

どうしようもない恋、いや「恋」という簡単な言葉とはちがう「想い」。
相手に押し付けることなく個々が葛藤しつつ、気遣いつつ過ごしている様子がとても切ないです。
はっきりさせるという事は誰の気持ちも潤わない。
誰がそれを崩すのか。

一夫多妻制とか私は無理だな−なんて思いながら読みました。

あとがきには「あなたは誰に感情移入しましたか?」と書いてあります。

二十歳で読んだら絶対に「誰も無理」だったし「誰も変」と思っただろうけど、
今の私には誰も責められないし、誰にでもなったことがあるのです。

人は絶対に大人になる過程で「ぼく」と「彼女」と「小鳥ちゃん」を経験する!
断言!

私はこれからどれになるんだろ・・・。
やっぱ、小鳥ちゃんのいない「ぼく」の彼女がいい・・・。
posted by ケリイ at 18:00| Comment(5) | TrackBack(1) | 読書感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私も江國香織スキ!
なんかあの世界観いいよね〜
Posted by Kumiko at 2010年06月01日 21:55
へえ〜、面白そうな本だね。表紙のイラストも好みです。
通っている図書館にあるみたいなので今度かりてみます!
Posted by millescena at 2010年06月01日 23:37
>Kumiko
せつなくなるけどね・・・。
でも、せつなくなって、自分だけじゃないんだとも思える。

>millescenaさん
是非是非ー!
何か作成の参考にもなると思うよー。
Posted by ケリイ at 2010年06月02日 10:13
読みたくなりますね〜
ほんのりダークな甘さ、気になるところです。
ひ〜ん、画像が怖いです(泣)
Posted by TEGAKI at 2010年06月02日 18:11
>TEGAKIさん
読んでみてくださいー。
アマゾンで¥1〜から出てますよ。
TEGAKIさんピュアハートだからピュアな感想が聞けそう!
画像いいでしょ。
子供の無邪気で残酷な感じがリアルですよね。
Posted by ケリイ at 2010年06月03日 09:09
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[絵][本]先日keliipuaさんがブログで紹介していた『ぼくの小鳥ちゃん』という本が気になって、図書館で借りて読みました。
Excerpt: ぼくの小鳥ちゃん 作者: 江國香織 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2001/11 メディア: 文庫 クリック: 3回 この商品を含むブログ (68件) を見る keliipuaさんのブログか..
Weblog: millescenaの日記
Tracked: 2010-06-08 14:38
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